こんばんわ、アビ(@chan_abi_blog )です。
皆さんのトラリピは今日も順調に利益を上げているでしょうか。
最近は米中貿易摩擦による影響で円高相場が続いており、トラリピで利益を出し続けるのは難しい相場となっています。
この状況でも利益をあげている方は、元々この相場を視野に入れていた=リスク管理が出来ていたということです。
かくいう私は、トラリピ運用初期に犯した失敗が尾を引いて、現在大きな含み損を抱えている状態です。
初心者の方は、私の失敗例を反面教師にして、今一度トラリピのリスクについて見直してはいかがでしょうか?
目次
トラリピのリスクと損失について
FX自動売買『トラリピ』は、現在様々なブログで実践記録や設定情報が公開されており、初心者の方も始めやすい環境が整っています。
※トラリピについてはこちらの記事を参考にどうぞ
私は2018年8月に鈴氏のブログを見てトラリピを知り、取引手法のシンプル性、誰でも出来る再現性に惚れ込み、様々な通貨ペアや設定を試してきました。
そしてトラリピを知って丸1年間、利益を大きくするために試行錯誤と失敗を重ねた結果、ようやくトラリピのリスクが見えてきた次第です。
- ポジション過多&含み損によるロスカット
- FX会社のサーバー問題
- 一方的なトレンド相場による機会損失
トラリピの設定を組む段階で、上記リスクをどれだけ想定できるかが、相場を長く生き残るコツです。
トラリピは性質上簡単に利益を出すことができますが、より多くの利益を求めた結果、リスク管理を誤った設定で運用すれば、簡単にロスカットされてしまいます。
以下より私の経験を踏まえたトラリピのリスクについての深掘りと、その対策についてお話しします。
失敗例1:含み損を抱えた状態で大暴落
トラリピは基本的にレンジ相場を見越して指値トラップを仕掛けます。
というのも、成立した指値注文がレンジ相場圏内であれば、例え含み損を抱えても再び同じ水準に戻ってくる確率は高く、この前提があるからこそ、相場を気にせずとも運用できる不労所得になるわけです。
ここで留意すべき点は、相場を気にしなくても良いというのは一見大きなメリットに見えて、同時に相場の急変に対して鈍感になるといったリスク要素も含んでいるということです。
この事象の具体例を私の経験を元に説明します。
2018.10〜
2018.12〜
気長に回復を待つで^^
まぁいつか戻ってくるはず^^
2019.1.3〜
大量売りを仕掛けてロスカットさせたろ!
新規注文成立!新規注文成立!
上記の例はまさに私が2019.1月3日のフラッシュクラッシュ で経験した事例です。
2018年12月ごろからジワジワ相場が下落してきて、本音ではヤバイと思いつつも、まだ大丈夫、そろそろ底値のはずだと思い込んでいました。
さらに恐ろしいことに、暴落中でもトラリピは相場を追い続けるため、新規注文を次々に成立させます。
このため必要証拠金は線型的に、含み損は雪だるま式に増加していき、証拠金維持率はみるみる減少していきます。
件の暴落は、相場の買い戻しを信じて、思考停止で含み損を将来に繰越す投資家の心理を読み取り、ヘッジファンドが大量売りを仕掛けたものです。
実際にチャートの形状を見れば、恐ろしさが分かります。
2019.1月〜フラッシュクラッシュ
フラッシュクラッシュのような瞬間的下落では売りが売りを呼び瞬く間に下落します。
当時のAUD/JPYのチャートを見ると、前日比7.3%下落していますが蓋を開けてみれば、レート自体はその日のうちに前日終値と同じ水準まで戻っています。
つまりヘッジファンドが大量の売り注文を仕掛け、ロスカットされた投資家が溢れさせた後、安値で転がった豪ドル通貨を買い戻したというわけです。
このようなヘッジファンドの仕掛けは、特段珍しい事象ではなく定期的に起こり得るものです。
トラリピで相場や含み損を気にしない運用をするのであれば、過去チャートを参考に1日の最高下落幅(ドローダウン)に耐えれる資金を入金しておくことを推奨します。
- レンジ相場を過信して、含み損を将来に繰越す心理
- 暴落中も新規注文が成立し、含み損が雪だるま式に増える
- 定期的なヘッジファンドの仕掛け注文が起きる
失敗例2:相場混乱中はFX会社のサーバーが機能しない
先述した通り、トラリピは瞬間的な暴落中においても値動きを追い続け、新規注文を次々に成立させます。
新規注文の成立に伴い証拠金維持率はみるみる減少し、含み損は雪だるま式に増えていくため、当時は血の気が引く思いでした。
これに関連したさらなるリスクが、FX会社のサーバー問題です。
暴落中に急いで損切りを試みても、多くのトレーダーの注文が殺到しているため、FX会社のサーバーがダウン、もしくは混雑していてまともに取引出来ません。
相場混乱中は一切ログインできず、やっとのことでログインできたと思ったらすでにロスカット…
という最悪の事態こそ免れましたが、証拠金維持率が130%まで落ち込み、生きた心地がしませんでした。(ちなみに当時の入金額が110万円で含み損が60万円ほど)
つまりトラリピ系FX自動売買では、何か起きた時(大暴落)に行動(損切り)しても遅いということです。
相場が急激に大暴落しても余裕ある証拠金を保つ為に、あらかじめ証拠金を多めに入金する、または設定レンジ内の注文トラップ間隔を広げる等の対策は必須です。
- サーバー混雑により、無抵抗のままロスカットもあり得る
失敗例3:一方的な下落相場における機会損失
2019.4月には年初から下がっていた豪ドル円が、徐々に回復をみせ80円代に到達しました。
そしてこのまま昨年末掴んだ83円代のポジションを解消出来るかと思いきや、米中貿易戦争激化により、為替市場全体は円高方向にシフトしました。
2019.5月〜米中貿易戦争激化
中国と貿易の結びつきが深いオーストラリアも影響が大きく、豪ドル円は約2ヶ月に渡り下落し続けました。
このような一方的な下落相場ではトラリピで利益を上げることは難しいです。
売り注文のトラップを仕掛けているならまだしも、赤丸で囲った部分は過去チャートから考えると安値圏なので、買い注文の方が多いと思われます。
このような下落局面においては、新規に買い注文のトラップが発動すれど決済には至りません。
含み損が大きくなると、他の投資に鞍替えできないため資金が拘束された状態です。
私も下落トレンドの影響を大きく受け、含み損は大台の100万を突破しました。
運用資金の3割に値する含み損なので、そろそろ追加入金を考えています。
タラレバを言ってもキリがないですが、同じ資金をメキシコペソのスワップ投資に回していたら、ポジション保有だけで利益を生むので、下落トレンド中であっても利益を得ることができていました。
つまり得られるはずだった利益を逃した=機会損失したということになります。
このような事態を避けるためにも、運用資金はある程度分散させておく方が賢明と言えます。
- 含み損を抱えすぎるとチャンスが来ても資金を動かせない(=機会損失)
トラリピで失敗しないためのリスク対策
さてここまで紹介したトラリピにおけるリスクの数々、今後失敗しないための対策は以下に集約されます。
- ロスカットに耐えれるレンジを広くする
- 注文トラップ間隔は広く均一にする
- 複数の通貨を用いてリスクヘッジ
各項目について、順に解説していきます。
暴落に耐えれるレンジを広くする
想定レンジを決める時は過去チャートを参考にされるかと思います。
トラリピで新たに加わった通貨、メキシコペソのチャートを参考に説明すると、過去最安値は2016年後半の4.87円です。
最近では5円代後半でレンジ相場を形成しています。
とは言っても、、、
みたいな希望的観測は推奨できません。
過去最安値を更新する可能性はいつでも起こりうるので、下落に耐えれるレンジは広く見積もっておきましょう。
メキシコペソであれば、ロスカットラインを4円割れまで、他通貨ペアであればリーマンショック級の下落を想定しておけば、よほどのことがない限り大丈夫だと思います。
運用資金を多く入金することで、証拠金維持率は高まり、ロスカットの可能性が低くなりますが、私のように利回りを下げたくないという方は『サヤ取り』もオススメです。
『サヤ取り』は両建てすることで含み損を抱えにくくすることで、スワップだけを抜き取る運用手法です。
注文トラップ間隔は広く均一にする
注文トラップ間隔が狭すぎた場合、設定したレンジ最安値を抜けると、ひたすら含み損耐える日々が続きます。
フラッシュクラッシュのように、瞬時に下落前の水準に回復するなら問題ありませんが、米中貿易戦争のような下落相場では、設定レンジを抜けると利益を得ることはできません。
設定レンジ抜けによる機会損失リスクを避けるためにも、できるだけ長期間チャートで、注文トラップを広範囲に設定することを推奨します。
また広範囲に注文トラップを設定するならハーフ&ハーフの活用がおすすめです。
チャートの広範囲をカバーできる上に、必要証拠金を小さく抑えることができます。
複数の通貨を用いてリスクヘッジ
トラリピ系HX自動売買では、注文とは逆方向のトレンドにおいて、利益を得ることはできません。
例を示すと、赤丸で囲った期間は買いポジションが決済されないので、利益が得られないということです。
また基本的にレンジ相場を形成する通貨ペア群は円高・円安が連動しているため、1つの通貨ペアが下落している相場では、他の通貨ペアにおいても同じことがいえます。
そこで、この特性を利用したおすすめの運用手法が、複数通貨を用いてハーフ&ハーフを活用した両建て取引です。
イメージで表すとこんな感じです。↓↓
これを例えば、左側のハーフ&ハーフにAUD/JPY、右側のハーフ&ハーフにEUR/JPYを適用させると以下のようになります。
このようにハーフ&ハーフを用いた両建て取引は『ダブルリピートイフダン』と呼ばれ、マネースクエアが特許を取得されている運用手法です。
これを複数通貨に適用させたものが上の画像例であり、EUR/JPYが含み損を増やせば、AUD/JPYが含み益を増やし、逆もまた然りです。
つまり円高・円安どちらに転じても利益を得ることができ、含み損を抱える通貨については、相場の回復を待つという戦略です。
トラリピのリスクと失敗例、及びその対策まとめ
ここまでお読みいただきありがとうございます。
本記事のまとめになります。
- ロスカットのリスク→運用資金多めに入金orトラップ本数を調節してロスカットに耐えれる範囲を広く設定
- FX会社のサーバー問題→急な損切りを要しないよう余裕を持った取引
- 一方的なトレンド相場による機会損失→ハーフ&ハーフを活用してカバー範囲を広くする+複数通貨を用いて円安・円高でも利益を狙う
一見やることが多そうに見えますが、一文で表すなら、、、
ロスカットされないやり方で、いつでも利益を得られる設定を目指そうというもので、本質は至ってシンプルです。
今後も本記事の運用スタイルを基本に、私の運用実績等をまとめていきますので参考にしていただけると幸いです。