
弊ブログではトラリピなどの自動売買ツールや、スワップ投資などに注力して情報提供を行なっていますが、
いずれの投資についても、有事のための余裕資金は必要です。
いざという時に、余裕資金があれば、証拠金維持率の底上げや、下落した通貨をお宝ポジションで買い付けることができます。
しかし余裕資金という名目だけに、ただ銀行に資金を眠らせるだけでは勿体無いと感じたことはないでしょうか。
本記事では、余裕資金ですら働かせることのできるトレード手法スワップ『サヤ取り』について解説します。
スワップのサヤ取りとは?
サヤ取りはFX業者間で両建て取引を行いスワップポイントの差から利益を得る手法です。
別名『アービトラージ』や『裁定取引』とも表記され、従来よりヘッジファンドが行なっている伝統的なトレードスタイルです。
FXのトレード手法の中で取り分けリスクが低く、正しい運用を心掛ければ、置いてある利益をそのまま取ってくることが可能です。
以下、初心者の方に向けて順を追って解説します。
両建て取引とは
サヤ取りの前提条件は両建て取引にあります。
両建て取引とは同通貨で買いポジション・売りポジションを同時に保有する手法です。

- 相場が上下しても損益を固定できる
- レンジ相場に上手く組み合わせれば利益が2倍
- 業者によっては証拠金不要
図のように特定のポジションで買い・売りを同時発注することで、相場が上昇・下落どちらに転じても利益と損失が発生します。
それぞれのポジションが互いに相殺されるため口座内の資金が保存できるのが大きな特徴です。
- スワップポイントで損失が膨らむ
- 利確後は常に含み損を抱える
- ある程度の経験が必要
一方で、利確した後は常に含み損を抱える点や、同通貨を保有することで、大抵の場合スワップポイントで損失が膨らむといったデメリットもあります。
サヤ取りとは
ここから本題の『サヤ取り』について説明します。

『サヤ』とは上がった通貨ペアと下がった通貨ペアの価格差(利鞘)です。
両建てを選定した異なる業者で行うことで、為替変動の影響を受けずスワップ収入だけを受け取ることが可能になり、
強制ロスカットさえ回避することができれば、ほぼノーリスクでスワップポイントを受け取ることができます。
サヤ取りのメリット
サヤ取りのメリットについて解説します。
- 相場の予想が必要なく運用が容易
- 毎日利益が積み重なる
- いつでも決済可能
サヤ取りは相場を予想する必要がなく、初心者でも容易に利益を積み上げることは可能ですが、
自動売買やスワップ投資を既に実践している中級者以上の方こそ大きな利点があります。
それはいつでも決済可能で、資金を自由に移動させることができる点です。

通常トラリピ のような自動売買やスワップ投資であれ、運用資金に余裕を持たせる必要があります。
運用資金に余裕がなければ、スイスフラン・ショックやフラッシュ・クラッシュのような突発的な為替変動があるときに、ロスカットされかねません。
その際はネット銀行経由で口座に資金を移動させるわけですが、サヤ取りの口座を決済させて資金を移動させても同じです。
買いポジションのみを持つスワップ投資であれば、含み損を抱える時期もあるので、いつでも決済できるというわけではありません。
その点サヤ取りは含み損を気にする必要がなく、いつでも移動可能な余裕資金と考えることができます。